腸や胃が蠕動運動をしていることは、医学的な事実である。しかし、現代医学においては、正常な状態では頭蓋骨の縫合部に可動性があることや脳がかすかではあるがモワモワ動いていることを認めない学説が支配的である。
1900年代の初頭、頭蓋骨の縫合が骨化しないで、可動性があるのが正常とするイタリアの解剖学者の学説と、縫合部が骨化して可動性がないのが正常であるとするイギリスの解剖学者の学説の間に対立があったが、頭蓋骨の可動性を触診で感知できる医師が少ないため、イギリスの解剖学者の学説が支配的になった。
1900年代の初頭、イギリスの学説の支配下にあったアメリカ・オステオパシー・スクールの学生であったウイリアム・G、サザーランドは、自分自身の頭蓋骨の触診で頭蓋骨の微少な動きを感知できるようになるとともに、頭蓋骨と仙骨の間に連動して起こるリズミカルな動きを発見し、1939年にThe Cranial Bowl,Mankato:Free Press Co.で発表した。サザーランドは、脳のリズミカルな収縮と膨張が頭蓋骨と仙骨のリズミカルな運動の駆動力であると考えている。
オステオパシーは、アメリカのアンドリュー・テイラー・スティル博士が1874年に発表した手技療法である。彼は、病気の人には、筋肉や骨格などの異常が原因で、病気や痛みが起こることに気が付き、手技による治療体系を作るとともに、アメリカ・オステオパシー・スクールを開校した。現在、オステオパシーは、オステオパシー医科大学で教えられている。(06/01/20)
心療内科的疾患と脳の可動性>2.脳の可動性とオステオパシー>2.1 脳の可動性について