親指を突き指した場合を考えると、関節、腱、靭帯、軟部組織、毛細血管などを痛めていることが多く、損傷した周囲軟部組織が修復される過程で硬くなって可動性が低下した硬結と呼ばれるものができる。この硬結が一次的原因となって、親指の可動性や周辺組織の可動性を低下させる。野球の投手では、手の振りに違和感を覚えたりするケースもある。
皮膚や筋肉は、気が流れていて、正常な状態では、モワモワ動いている。誰でも感知できる物理的な動きだが、指や手の動きに比べると微細な動きのため、脈拍や呼吸運動に伴う筋肉の動きと区別できない人が多い。親指からは、
肺経と呼ばれる経絡が出ている。親指に硬結ができると、
肺経に支配される筋肉のモワモワした運動が弱まる。すなわち肺経の気が弱くなる。
肺は、肺のマニピュレーションを習得した人なら知っているのだが、モワモワ揺れながら、左右に回転運動を行っている。親指の突き指で、
肺経に支配される筋肉のモワモワ運動が弱まると、連動して肺のモワモワした回転運動も弱まり、肺の機能低下が起こる。この二次的な原因に伴い、経絡反応として、全身の皮膚の可動性と機能の低下が起こり、湿疹や原因不明の皮膚のかゆみ、アザ、できものなどができやすくなる。このような症状が生じるかどうかは、肺の機能低下の度合いや遺伝的な皮膚の強さなどによるので、脈診で肺虚であっても、症状が出るとは限らない。しかし、肺の機能低下が原因で症状が現れていることは、肺の機能を上げることで、これらの症状が改善することから確認できる。(06/01/24)
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