平成のカラオケ健康法・六
18. つぼ治療再開 19. 禁断の腰治療 20. 非常によくなっています 21. 半断食五日目
渡辺先生に「どうしたら硬結が取れますか」聞くと、「断食をすれば取れます。 断食をすると、硬結のある部分が苦しくなって行き、三日目が一番苦しいと思いますが、4日目に突然取れます。 肩凝りや硬結って一体なんだったのだ?って思うほどです。 ただし普通の食事をすると1週間で元に戻ります。 特に肉と魚には何か血を汚す物質が入っているみたいで、食べると 硬結がたちまち大きくなります」と教えてくれた。
渡辺先生は高尾の旧甲州街道沿いに住んでいて、その奥に断食修行を専門でやって いるお寺があり、そこに2週間泊まり込みで本断食をしたと言われた。本断食は、断食期間中は水しか飲めないない厳しいもので、泊り込みでするしかないが、私の場合は仕事の関係で2週間も泊まり込むことはできないという難題に突き当たった。
そのとき、ふと蒼玄の半断食のことを思いだした。 渡辺先生に相談すると、「私も蒼玄に行ったとき、半断食の話は聞きました。本断食は、何も食べることができないが、半断食は本断食と違って元にも どらないそうだから、いいんじゃあないですか。ぜひやってみてください」と勧めてく れれた。
●4.決心がつかない●
私はそれでも決心をつけかねた。問題の一つは値段だった。先生は10万はしないといっ ていた。断食をするだけなら、自分でやればただだ。しかしリスクが伴う。また、渡辺先生がしたのは本断食であって、半断食ではないので同じ結果がえられるとは限らない。
●5.蒼玄の社長●
蒼玄の社長はたまたま私のやっている英会話教室のすぐ近くで炉端焼きをやっていたこともあって、面識があった。 人柄もいいし、信頼感もあったので、直接電話をして「半断食をしてみたいのですが、効果はありますか?」と聞いてみた。 すると「僕もやったことがあるが、体の調子がよくなりました。やった方がいいですよ」との答え。 私は「それじゃあ、明後日からお願いします」とその場で申し込んだ。
●6.半断食初日●
翌日蒼玄に行き、簡単な説明を受け、くず1回分とくず湯に作るための水をペットボトルに一本(10回分)、半日分の 飲み水として三年番茶を1合もらって帰った。
●7.半断食二日目●
翌朝家内にくず湯を作ってもらって飲み、昼過ぎに蒼玄に行った。係の女性が「温浴をしますがタオルと着替えは持ってきていますか」と聞かれたが、うっかり忘れてし まっていた。「大丈夫です。着替えは用意してありますから、今日はそれを使ってくだ さい。明日は忘れないようにしてください」という会話の後、ゲルマニウム温浴機の所に連れていかれ、使用法の説明を受けた。
●8.ゲルマニウム温浴●
ゲルマニウム温浴機は、椅子に座った状態で、足をくるぶしを少し越えた辺りまで、足湯をするときのように、ゲルマニウムの入ったお湯に入れ、手も肘のところで折り曲げて、肘より少し上まですっぽり入れるようになっていた。
係の女性の女性は、浴衣を出し、温浴後のシャワーの浴び方を説明した後、「この姿勢で20分座っていただきますが、終わり近くになると衣服が汗でびっしょ りになります。温度は42度に設定しておきますから」と言って出ていった。5月の末ということもあって、気温が高かった一日を除いては、汗をかくことはなかった。しか し15分もすると体が暖かくなってお腹が緩んできた。
●9.玄米ご飯●
温浴が終わると次は食事だった。 半断食というくらいだからほとんど食べられない と覚悟していたのに、ゴマ塩のかかった玄米ご飯とスイトンのようなものが出てきた。 私は「あれ!これは楽な断食だな」と思った。
●10.こめかみの周りの硬結が解ける●
「玄米はよく噛んで食べなさい」と言われたので、一生懸命噛んで食べた。今まで柔らかいものをほとんど噛まずに食べていたせいか、突然こめかみのあたりに異変が起こった。こめかみの周りの硬結がグジュグジュに解けて熱くなっていた。このとき私は噛むことの大切さを突然理解した。
●11.玄米を噛むことの意味●
オステオパシー(今から130年前にアメリカ人のお医者さんが東洋医学を学んで開発し、現在では専門の大学までできている)の理論によると脊柱は仙骨と頭蓋骨が共振しながら制御しているので、頭蓋骨のつなぎ目が固くなると背骨の可動性に問題が起き、内臓が機能低下を起こして、自律神経失調症を始めとして様々な健康問題が起きるようになる。玄米をよく噛むと、頭蓋骨のつなぎ目が緩むので、体の調子がよくなるということが実感できた。
●12.頭蓋骨は本当に動くの?●
仙骨と頭蓋骨が共振しているなどと言われても、にわかには信じがたいと言う人が多いと思う。つい最近歯医者さんにこの話をしたら、「頭蓋骨が動くと言われても、頭蓋骨には関節がないので、私が勉強した医学的知識では理解できない」と言っていた。
しかし私が前述のカテゴリー・ツーになったとき、仙骨を動かすと私の背骨はそれに合わせて蛇のように動いた。また、渡辺先生に診てもらうようになってから、壊しても何とかしてくれるだうという甘えがあったので、つぼというつぼはほとんど動かしてみた。
あるとき、耳のした1cmぐらいのところにのつぼらしきところを動かすと、側頭骨が動き腸骨(腰骨)の右側が前に出た状態でロックし、体を右にひねることができなくなった。戻し方が分からないので半日ほどそのままでいなければならなかった。人間の体はよくできてるもので、すぐ近くに反対方向に動かすつぼを見つけることができた。頭蓋骨が動くというのを確かめるだけなら簡単にだれでもできる。頭の後ろに手を回し、後頭骨のつなぎ目(耳の一番高い部分を結んだ線と背骨の延長線が交わるところより1cmぐらい上)に手をあてて歩いてみると、かすかに動くのが分かる。
●13.思ったより楽●
水分が1日2合に制限される点を除けば、1日目は思ったより楽だった。私は1時間おきに紅茶やコーヒーを飲む生活をしていたので、三年番茶が1日2合しか飲めないというのは結構堪えた。二日目は腰がやや重いのを除けばたいしたことはなかった。多摩テックに子供を連れて行ったが、笑顔で遊んでやれなかったような気がする。小水の色が濃くなった。
三日目になると階段を上るのにも気力が必要だった。それでも日課の散歩は必ず30分以上するようにしていた。三日目になって、半断食の効果に疑問を持ち始めた。渡辺先生の話では、本断食をして四日目に硬結が突然消えると言うことだった。三日目の私には、そんな兆候はかけらも感じられなっかった。また、半断食を明日で終わると言うご婦人があまり効果がなかったような口ぶりだった。「本当に明日硬結が突然消えるのだろうか」と思った。考えてみれば「半断食で四日目に硬結が消える」とは誰も言っていなかった。
四日目に入ったが何も起こらなかった。腰がさらに重くなっただけだった。もう一つ気が付いたのは、頭がすっきりしているように感じるのだが、実際には判断力が落ちているのに気が付いた。そのため、高価な買い物や重要な決断は半断食が終わるまでしないことにした。たまたま管藤先生(南部苗場の時代から時々話をしていたので、先生というよりは管藤さんの奥さんという感じなのだが)と話す機会があり、経過を話すと「6日間の断食で変わるのは血液だけで、体が変わるには玄米食を続け3ヶ月待たなければならない」とのことだった。何の予備知識もなく半断食を始めてしまったこともあって、「なんだ!だまされた。3か月は待てないから、つぼ治療を再開しなければ!」というのが正直な気持ちだった。
●16.体が面白いように変化●
家に帰って、つぼを動かしてみると体が変わっていた。体が面白いように変化した。渡辺先生も「玄米菜食をしている人は治療が簡単だ」言っていたが、「こういうことなのか」と改めて感心した。
●17.玄米菜食を始める直前の問題●
私がつぼを動かすのは「硬結を積極的にとろうとするとき」か「脊柱を調整して自律神経が正常に働くようにすとき」かのいずれかなのだが、治療結果が相反することが多かった。特に肋骨の硬結を取ろうとすると、肋骨が動き、つながっている脊柱が動いてしまう。ところが胸部の後ろの脊柱は自分では手が届きにくく、届いても治療をするのに十分な体勢にはならない。そのため自律神経が失調状態になり、体が固くなって、肩凝りをはじめとする色々な問題がおきてくる。
また私は元々胃が弱く、酒を飲んだり、夜遅く食事をすると、翌日胃がもたれて困る体質なのだが、つぼ治療で暴飲暴食をしても何ともなくなっていた。ところが、肋骨を動かして硬結の一部が解けると筋肉のバランスが変わるせいか、治療効果が全くなくなってしまう。これを再調整するには、胸椎が12、腰椎が5、合わせて17あるので、それぞれの胸椎の左右の一側と二側を調整するとなると、68か所再調整しなければならなくなる。
最初の頃は一点の調整に30分くらい時間をかけていたので、再調整には2週間以上時間がかかった。そのため、半断食を始めた頃は週2回ぐらいのペースで渡辺先生に見てもらっていた。渡辺先生の治療はほとんど神業と言っていいほどで、内蔵の治療から始まって、脊柱、四肢、時には仙骨や歯の治療を行い、最後に勁椎と頭蓋骨の治療をする。
その治療効果はすばらしく、私がむちゃくちゃに壊していっても、自律神経が完全に回復して、体のあらゆる部分が柔らかくなるようにしてくれる。この頃は先生からよく「腹部から内蔵を調整するのはいいですが、背骨には触らないように」と言われていた。
私は大変心苦しかったが、先生がやるように直接背骨には触っていないので、あいまいな答えをしておいた。
●18.つぼ治療再開●
四日目の夜、つぼ治療を再開すると、つぼは面白いように動いた。カテゴリー・ツーを起こしたとき、何とかしようと腰のあちらこちらを触ったのだが、腸骨や仙骨をひねったり、開いたり、閉じたりするつぼが、たくさんあり、それをはじから動かしたら、収集がつかなくなった苦い経験を持っていた。それで、つぼを動かすといっても、脊柱の周りと腹部だけで、腰や勁椎は絶対に触らなかった。ところがこの日、肋骨の硬結を溶かしていると、突然腰の一部にかすかな鈍痛を感じた。その部分を触ると硬結が溶けかかっていた。肋骨と腰に同時に触ると、硬結は加速度的に溶け出した。
●19..禁断の腰治療●
腰の部分には相当硬結があるとは思っていたが、カテゴリー・ツーになるのが怖くて、全く触らずに来た。翌日渡辺先生の治療を予約していたので、思い切って触ってみることにした。仙骨と腰の横は怖くて触れなかったが、腸骨の前後と鼠径部には、反応点が、硬結がかなり溶けた。特に鼠径部の反応はおおきく、硬結がある程度溶けた時、腰が開いた。どうもそのとき、仙骨を動かしてしまったらしく、翌朝起きると、背骨が異様な感じだった。背骨の両脇のつぼを押すと、背骨のキョク突起一つ一つが今まで全く違った形になり、仙骨が熱くなった。
●20.非常によくなっています●
翌朝渡辺先生に見てもらうと、「カテゴリー・ツーです」と言われた。不思議なことに、僕の感覚ではカテゴリー・ワンと言う感じだった。一般的にいうと、硬結の絶対量が減ると、肩凝りから始まってカテゴリー・ツーまで、症状は軽くなる。今回はそれだけでなく、半断食の効果もあったのだと思う。先生は、私の背中に触って、「非常によくなっています。半断食でこれほどよくなるんだったら、僕もやってみようかな」と言われた。
●21.半断食五日目●
五日目温浴をしていると、左胸にかすかな鈍痛がした。触ってみると、肋骨についていた硬結の一部が、溶けかかっていた。「やっと溶け出した」と思った。「明日になたら、硬結はすべてなくなっているかも知れない。でも、半断食というのは血液を作り」変えるだけで、体質改善には3ヶ月かかると言うことだし・・・」
●22.半断食最終日●
六日目になったが、これという変化は現れなかった。ただ温浴をしているときに、 腰の一部にかすかな鈍痛があって、硬結の一部が溶けた。半断食は終わったが、当初期待していたような結果は、得られなかった。問題なのは、「玄米菜食をさらに3ヶ月続けるかどうか」今日中に決めなければならないことだった。それも思考力の鈍った頭で。