脈診と気



脈診とは、橈骨動脈の脈拍の状態を診る技術で、中国の春秋時代、今から二千五百年以上も前に、難経という本が書かれています。

脈診のバイブルともいうべきこの本は、新石器時代に、治療師から治療師へと、代々語り伝えられたものが、この時代に書物になったらしく、作者は不明です。(古来、秦越人の著と伝えられていた。)

脈診においては、手首の寸口と呼ばれる橈骨動脈の拍動部を、寸、関、尺の三部に分けて診ます。両手にあるので、左右で六脈になります。左寸で心と小腸、右寸で肺と大腸、左関で肝と胆、右関で脾と胃、左尺で腎と膀胱、右尺で心包と三焦を診ます。

東洋医学においては、内臓を肝、心、脾、肺、腎の五臓と胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦の六腑に分けますが、現代医学の解剖学的事実とは若干の違いがあります。脈診によって分かるのは、この五臓六腑と心包絡をあわせた十二経絡の気の流れです。

脈診で肺というのは、手の親指と肺を結ぶ経絡の気の流れで、脈の打ち方によって、「肺が弱っている」とか「肺自体は問題無いが、末梢の手の部分に問題がある」などということが分かります。

鍼灸では、脈を診た後「本治法」という古典のマニュアルにそった治療を行い、なお問題のあるときは、過去の治療例において、効果のあった経穴を治療することが多いようです。

気功整体根治療術においては、問題がある経絡を、実際に手で触って、気の流れの止まっている場所を探しだします。

すると不思議なことに、ほとんどの患者さんは「そこは昔捻挫したことがあります」とか「骨折したことがあります」と言われることが多く、「絶対ありません」と言った人が「後で思い出しました」とか「母が『骨折した』と言っていました」などと言われることが少なくありません。


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