41.心臓は心と体を支配する
「心臓は動きつづけなければならない」---- これが経絡に課せられた最も重要な命題です。
心臓の周辺に問題が生じると心経が虚します。
すると、それに連動して、脾経が虚します。脾経は、肝経、腎経、膀胱経、胆経、胃経の流れを直接統括しているので、これらの経絡が虚するとともに、内臓の機能も低下します。
手の経絡もこれと連動して虚するので全ての内臓機能が急激に低下し、筋肉も硬くなって、体が重く、だるく感じるようになります。
同時に気持ちがうつ鬱っぽくなり、やる気がなくなり、猜疑心が強くなり、他人と行動をともにするのがいやになってきます。
一種の自律神経失調症になるわけですが、このため、活発な行動をしなくなるので、心臓は守られます。
不整脈や狭心症、心筋梗塞などの心臓病の多くは、内臓が強すぎる人に起ります。
心臓が悪いと言われても、冗談かと思われるほど、強靭そうな体格で、健康そうに見えるのが、このタイプです。
心経が虚して、脾経が虚し、内蔵機能が低下しても、内臓に何の問題も起こらないので、さらに無理を重ね、心臓に負担をかけ、不整脈や狭心症を引き起こしてしまいます。
このタイプの人の多くは、心が鬱っぽくなるので、酒を好みます。肝臓の機能が低下すると、それに連動して心経がさらに虚するので、酒が切れると、鬱の心が酒を求めます。
肝臓が本格的に虚するようになると、心筋梗塞と脳梗塞を引き起こします。
登校拒否や出社拒否、鬱病の人は、心経に気を流すと、その場で声の色から性格まで突然変わります。
治療の後で、鬱病の人から「催眠術にかかったのかしら」と言われたことがあるほどです。
心臓は心の蔵と書きます。この言葉を作った古代中国人は、心臓が心を制御していることを知っていました。
現代医学が進み、脳の働きが解明されるまでは、西洋人も、心はハートにあることを知っていました。
「心が心臓にある」ことは、東洋、西洋を問わず、古代社会に共通した、真理だったのです。
現代人の多くは、科学や医学の限界に気づかず、宗教のように科学の教科書に書かれていることを盲信じているため、古代人が簡単に治した心の病を治せずにいます。