36.経絡からみた腰の壊れ方
@背中は四本の膀胱経が支配しているので、最も単純な腰痛は、膀胱経の流れが止まることで、起きます。
膀胱経上にある硬結を溶かすだけで治るのはこのタイプです。
A膀胱経が虚して、脊柱が曲がっているときに、風邪等の原因で肝経が虚すると、ちょっとしたきっかけで体が突然萎縮し、ぎっくり腰になる場合があります。
ぎっくり腰を治す名人と言われる人が各地にいるようですが、この人達が簡単に治すことができるのが、このタイプの腰痛です。
B肝経が虚して、体が萎縮したとき、手に問題があると、左右のバランスが、崩れて頚椎がねじれ、頭がロックして、督脈が止まり、内臓の機能がさらに低下して、腎と肝の機能がさらに低下すると、体の萎縮がさらに進行する複合型のタイプのぎっくり腰があります。
普通、手首が片方ロックしています。六十五歳の女性の場合ですが、この複合型のぎっくり腰を起こして、ぎっくり腰の治療で有名な整体に行ったら、「これはぎっくり腰ではないので、私には治せません」と言われた方がいます。
彼女の場合は、手首のロックをはずしてから、頚椎、頭蓋骨のねじれを取り、膝と足首のロックをはずし、腰の歪みを治し、膀胱経、腎経、肝経、胆経に気を流すと、ようやく立ち上がって、歩けるようになりました。
このような複合型のぎっくり腰を、高齢者が起こした場合、体が大きく萎縮するため、膝や肩、足首、肘、手首などの周りに極端に硬い硬結ができる場合が多く、この硬結をそのままにして置くと、ぎっくり腰の再発や自律神経失調症、他の部分の痛みなどを誘発する原因になります。
Dこれ以外にも膀胱経が虚したために、胆経が詰まって起る腰痛、大腸経が虚したために、大腸兪(だいちょうゆ)が上方に引っ張られて硬くなって起る腰痛などがあります。実際の治療においては、例えば、右手の大腸経が虚したために、腰痛が起ったからと言って、大腸経に気を流してすむものではありません。
大腸経が虚した原因が、昔やった左鎖骨の骨折であれば、時間をかけて鎖骨の治療をしなければなりません。