15.硬結と体の歪み
足首を捻挫して、一度硬結ができると、痛みがなくなっても硬結は硬いまま残ります。
硬結ができた筋肉は、わずかに短くなり、引っ張られるので、足首、膝などの関節部分が少しねじれ、足がわずかに短くなります。
この変化に連動して、股関節、腰椎、胸椎、肩、肘、手首、指、頚椎、頭蓋骨など全身の関節がゆがみます。同時に、内臓が下垂してゆがみ、機能低下が起こります。この時、他の臓器と比べて極端に弱い臓器があると慢性病が起こります。
不思議なことに、肝臓が弱い人が、足首を捻挫すると、足首には肝経、腎経、胃経、脾経、膀胱経、胆経の六つの流れがあるのですが、弱い肝経上に硬結ができます。胃が弱ければ、胃経上に硬結ができます。
幼児期に、ひどい捻挫や骨折を起こすと、そのとき硬結ができた筋肉およびその経絡に支配される臓器が弱くなるので、ちょっとした事で、同じ個所を繰り返し捻挫するようになります。
痛みがなくなっても、最初の硬結が解けてなくなっているわけではないので、硬結の上にさらに硬結ができ、体のゆがみと内臓の機能低下はさらに進みます。
足のねじれが、ひどくなるに連れて、足腰は太くなり、体重が増えます。足がねじれると、足の筋肉が効率的に使われなくなるので、より太い筋肉が必要になるからです。
ダイエットをしても、すぐ体重が戻ってしまう人は、足に問題があります。ダイエットをしても、足が体重を支えるだけの筋肉を要求するので、胃腸の機能が上がり、異常にお腹がすくようになります。
このタイプの人は、足を治せば、劇的に体重が減ります。体の壊れ方があるレベルを超えると、内臓の自動運動が止まり、全く逆のことが起こります。
特に腎臓や肝臓の自動運動が止まると、骨格筋、内蔵筋がともに萎縮して硬くなります。
お腹は硬くペッタンコになり、指は細く節くれだってきます。
肩は猫背気味になり、体は異常にやせ、何をしても、すぐ疲れ、気力がなくなります。捻挫を繰り返しても、胃腸の機能が極端に低下しているので、自律神経系の問題がひどくなるだけで、体重は増えません。
かえって内臓が弱ってゆくので、やせ衰えてしまいます。
反対に、内臓が極端に強ければ、捻挫、突き指、骨折などを起こしても、すぐには何も起こりません。年齢が上がって、臓器の機能低下が進んだときに、問題が起こるのです。
一番良い例は、相撲取りで、稽古や試合で、捻挫や骨折を繰り返すため、五十代になると、慢性系の疾患が出て、短命な人が多いことは、よく知られています。
更年期障害も、子宮の萎縮に伴って、内臓の下垂が起こることをのぞけば、同じプロセスで起こります。