76.牛乳の陰陽(7) 低温殺菌牛乳の謎 その6 Homogenized milk health risks 4 仮説の検証


(1)『「陰であることを確認したホモ低温殺菌牛乳」は、均質化(homogenization)により牛乳全体に拡散されたリポソームに包み込まれているキサンチン酸化酵素から陰の気が出ている』という僕の仮説と

(2)Dr. Osterの仮説(以下)と
1.牛乳にはキサンチン酸化酵素が含まれている。
2.均質化していない牛乳では、この酵素が脂肪球の膜外部にあるため、消化中に分解される。
3.牛乳を均質化すると、乳脂がリポソームを形成し、キサンチン酸化酵素はその中に包み込まれるため、消化中に分解されず、腸壁を通り、循環系へ入る。
4.この酵素は、動脈や心臓の皮膜に含まれるプラスマローゲンという物質を破壊し、病変を起こす。
5.この酵素は完全に加熱殺菌すれば破壊されるが、低温殺菌では約半数が破壊されるだけである。

(3)「キサンチン酸化酵素は75℃で5分間加熱すると、ほぼ完全に破壊される」というB.J. DEMOTT と O.A. PRAEPANITCHAI (Journal of Dairy Science Vol. 61, No. 2, 1978)の実験結果
が正しいとすると、

(4)全体が陰のホモ低温殺菌牛乳を
1.60℃30分加熱した場合、全体が陰のままであり、
2.80℃で30分加熱した場合、全体が陽になるか、上層部だけ陰になるかのいずれかでなければならない。

この検証を行うため「タカナシ低温殺菌牛乳」を2本用意し、60℃と80℃で保温できるナショナルのマイコン沸騰ジャーポット NC-NC-EH40を使い、下記のような実験うことにした。
1. ジャーポットに水を入れ、水温を60℃に加熱保温し、全体が陰のタカナシ低温殺菌牛乳を紙パックごと水温60℃のジャーポットに入れ水温が60℃になるまで待ち、その後30分間60℃で保温する。

結果:全体が陰のタカナシ低温殺菌牛乳を紙パックごと水温60℃のジャーポットに入れると、水温が45℃まで低下した後60℃まで温度が戻った。ところが温度は上昇し続け、結果として、100℃近くで15分間加熱することとなった。牛乳をコップに注ぐと全体が陽になり、その後温度が常温に下がるまで観察したが、牛乳は陽のままであった。

※タカナシ低温殺菌牛乳を紙パックごとジャーポットで加熱すると、紙パックの接合部分が緩み牛乳がしみ出すので、紙パックごと暖めて飲むのはお勧めできない。

2.全体が陰のタカナシ低温殺菌牛乳を15mlの円柱状のポリエチレン容器に入れたものを水温65℃のジャーポットに入れ、電源を切った。3分間隔で、電源を1秒間ほど入れ、表示温度を確認し、60℃まで温度低下したとき、電源を入れたままにし、65℃まで再加熱することで、牛乳の温度を65℃〜60℃で30分間加熱する。

※ジャーポット内の水温が期待したように温度管理されないことが分かったので、ポット内の水温が大きく変化しないようにするため、1000mlで牛乳パックを止め、近く雑貨屋さんで売っていた15mlの円柱状のポリエチレン容器(化粧水用)を使用し、手動で65℃〜60℃に温度管理することにした。

結果:水温は最後まで65℃のままだったので、結果的に65℃で30分間加熱することとなった。牛乳は全体が陰のままで、その後温度が常温に下がるまで観察したが、牛乳は全体が陰のままであった。

3.全体が陰のタカナシ低温殺菌牛乳を15mlの円柱状のポリエチレン容器に入れたものを水温75℃のジャーポットに入れ、電源を切った。3分間隔で、電源を1秒間ほど入れ、表示温度を確認し、70℃まで温度低下したとき、電源を入れたままにし、75℃まで再加熱することで、牛乳の温度を75℃〜70℃で15分間加熱する。

結果:75℃まで加熱すると温度は6分ほどで70℃まで低下した。表示温度が75度になるまで再加熱を行ったが、実際には80℃まで上がってしまった。 結果的には、70℃〜80℃で15分間加熱することとなった。牛乳は全体が陽になり、その後温度が常温に下がるまで観察したが、牛乳は全体が陽のままであった。

<結論>
牛乳を加熱するときの温度管理が予想以上に難しく、最初計画した通り実験を遂行することができなかった。しかし、1〜3の実験は

(1)『「陰であることを確認したホモ低温殺菌牛乳」は、均質化(homogenization)により牛乳全体に拡散されたリポソームに包み込まれているキサンチン酸化酵素から陰の気が出ている』という僕の仮説と

(2)Dr. Osterの仮説と

(3)「キサンチン酸化酵素は75℃で5分間加熱すると、ほぼ完全に破壊される」というB.J. DEMOTT と O.A. PRAEPANITCHAI の実験結果

が正しいことが検証された。

(08/07/14)


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