8.古典で説明される脈状は正しいのか?

「指の感覚で正しく、脈状が捕らえられるようになったとき、どのようにしたら脈診の本に書いてある脈状の解釈が正しいことを確認できるのだろうか」という素朴な疑問に突き当たった。

大家と呼ばれる人でも、最初は古典を理解しようとし、自分なりの理解に基づいて、治療をし、予想した治療結果が得られたかどうかで、自分の理解の仕方が正しいかどうか確かめるしか方法はなかったはずだ。

予想通りの結果が得られなかった場合、自分の解釈の仕方が間違っていたか、古典が間違っていたかどちらかだ。

古典が間違っていることを指摘するには、古典と対応するような治療理論を自分の経験に基づいて、確立していることが必要だ。

自分自身の治療理論を、経験に基づいて確立できない限り、盲目的に古典を信仰するしかなくなる。

脈診について書いてある本の中には、盲目的な古典に対する信仰心を基に、書かれているものが少なくない。

そのため、自分自身の言葉で平易に脈診を説明できず、陰陽論のような非本質的な部分を引きずってしまう。

古典の正しい部分を吸収し、間違っている部分を捨てさることができた人は、古典を参考のためのシステムと考え、自分の感覚と判断に基づいて治療し、試行錯誤を繰り返して、その人なり治療システムを確立できた人だ。

ここまで到達して、初めて、古典に書かれている脈状の解釈が正しいかどうか判断できる。


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